「社用車をEVにしたい」 企業担当者の7割が検討しても、既存のガソリン車を動かせない根本理由
EV・HVへの転換意向は67.9%に達した一方、旧型ガソリン車の処分方法を決められない企業は55.1%にのぼった。いま法人車両市場では、「何を導入するか」以上に、「保有資産をどう手放すか」が経営判断を左右し始めている。
問われる社用車の出口戦略

企業の社用車更新をめぐる議論が、これまでの何を買うかから「どう手放すか」という出口戦略へと移りつつある。ラグザス(大阪市)が、社用車を2台以上持つ全国の企業担当者300人を対象に行ったインターネット調査(2026年5月8日実施)によれば、ガソリン車を抱える担当者215人のうち、電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)への切り替えを計画、あるいは検討している層は「67.9%」にのぼった。
電動化への意欲がこれほど高まる一方で、課題も浮き彫りになっている。切り替えを見据える層のうち80.8%が既存のガソリン車の処分を考えているものの、そのうち55.1%は具体的な手法を決めきれずにいるのだ。
かつて社用車といえば、移動の道具として文字通り使い切るのが当たり前だった。しかしカーボンニュートラルへの対応が迫られる今、それは
「企業の環境姿勢を象徴する資産」
へと役割を変えている。電動化が進むということは、新車を選ぶ場面だけでなく、今ある資産をいかにスムーズに次へ繋ぐかという、車両の一生を見通す視点を持つことでもある。古い車両を適切に手放す道筋が見えてこそ、次世代車両への移行もようやく現実味を帯びてくる。