日本車シェア「8割」の牙城に激震? 中国が送り出す「EVみたいなハイブリッド車」、燃費“2.22L”が示すプリウス超えの現実

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2026年北京モーターショーでは、中国勢がEV技術を転用した高効率HVで燃費2.22L/100kmを提示し、日本勢が握るHVシェア8割の構図に挑戦。電動化の主戦場は、内燃と電気の融合設計へと急速に移行している。

デジタル価値で勝負する新戦略

吉利汽車「i-HEV」(画像:吉利汽車集団)
吉利汽車「i-HEV」(画像:吉利汽車集団)

 中国のメーカー各社は今、エンジンの熱効率を極限まで高める競争にしのぎを削っている。燃料が持つ力をいかに無駄なく走行や発電に回すか。吉利はこの数年で目覚ましい改善を遂げ、最新の「i-HEV」では比亜迪(BYD)を上回る数字を叩き出した。さらに、モーターとエンジンの役割を明確に使いわけることで、システム全体の無駄を削ぎ落としている。

 ここで見逃せないのが、バッテリーの積み方だ。日本メーカーのHVが積む駆動用バッテリーは一般的に1kWから1.5kWほどだが、対する中国勢は1.8kWを標準に据えてきた。わずかな容量の差に思えるかもしれないが、これがEVに近い力強い加速と、車内に入り込む音を抑える性能に直結している。

 彼らはEVの開発で得たノウハウを、惜しみなくHVへつぎ込んでいる。かつては高級車でしか味わえなかった静かでスムーズな走り。それを大衆車の手の届く範囲で実現してしまった。緻密な機械としての完成度を追求する日本勢に対し、デジタルの快適さや走りの刺激を誰にでもわかる価値として突きつける。この対照的な姿勢こそが、中国勢に共通する“勝ち筋”となっているのだ。

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