南海フェリー撤退 “2時間航路”はなぜ競争に勝てなかったのか?――明石海峡大橋が変えた本州~四国ルートとは

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年間97万人から35万人へ。所要2時間の中途半端な強みは、明石海峡大橋の開通で失われた。2021年度以降は債務超過が続き、船の更新も困難となる中、南海フェリーは2028年撤退へ。残る需要と災害時の役割をどう見るか、地方交通の現実が問われている。

巨大橋開通と航路の役割変化

南海フェリー(画像:南海フェリー)
南海フェリー(画像:南海フェリー)

 南海電鉄は2028年3月、徳島と和歌山を結ぶ南海フェリー事業から撤退する。明石海峡大橋の開通以降、本州と四国を結ぶ移動の主役は陸路へ移り、2021年度以降は債務超過が続く。

 乗船時間がおよそ「2時間」という条件は、移動手段としては遅く、船旅としては短い中途半端な長さとなった。

 利用者は約35万人規模を保っているが、老朽化した船の更新も難しく、事業の維持は限界に達している。

 本稿では、巨大橋の開通で役割を失いつつある地域航路の歩みと、地方交通が直面する時間の制約の実態を整理する。

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