「誰を責任者にすればいいんですか」 改正物流効率化法、施行直前でCLO選任率「43%」――荷主企業が動けない根本理由

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2026年4月施行を前に、物流改革は足踏みが続く。責任者の78.9%が負担増を実感する一方、CLO選任は43.4%にとどまる。予算不足や社内調整の難航が重なり、各社の合理的な判断が、結果として全体の停滞を招いている。

費用負担顕在化と投資停滞

改正物流効率化法への対応実態に関する調査(画像:CUBE-LINX)
改正物流効率化法への対応実態に関する調査(画像:CUBE-LINX)

 システム導入や運賃交渉といった対応は、各社にとって収支を保つための動きである。ただ、その過程で関係者の間に費用負担を巡る摩擦が生じている。

 46.2%が壁とする投資予算の確保が進まない背景には、物流を外部に委ね、費用として扱ってきたこれまでの考え方がある。システム導入を

「資産」

として扱う判断は、物流を利益を生む分野と見ていない企業には受け入れにくい。こうした財務面での慣れが、法対応を前向きな投資ではなく、負担増として捉える傾向につながっている。

 59.1%が行う「運賃や料金の適正化に向けた運賃交渉・価格転嫁」は、58.1%が進める「荷待ち・荷役時間の削減に向けた現場オペレーションの改善」と結びつく。しかし、発注の仕方を見直した結果として売り上げが落ちる場合、社内で利益の対立が生じる。45.2%が直面する「荷主、物流会社などのステークホルダーとの利害調整」には、こうした見直しにともなう負担を避けようとする組織内の抵抗がにじむ。

 39.5%が検討する「バース予約や動態管理システムの導入」などの仕組み導入でも、情報のデジタル化によって、これまで見えにくかった無駄が表に出る。荷主側では管理の手間が増え、物流会社では配車の自由度が狭まる。この変化への懸念が、投資判断を遅らせる要因となっているのだ。

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