欧州PFAS規制が迫る――自動車サプライヤーに広がる“素材転換”と供給網の再編圧力【連載】自動車部品業界ウォッチ(7)
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欧州のPFAS規制を契機に、自動車部品は素材や熱管理まで見直しが迫られている。EV・HVの普及で重要性が増す冷媒や絶縁材は、代替技術の開発競争が進み、2026年の審議を前に企業の対応力が収益と競争力を左右する局面に入っている。
規制対応と素材転換の進展

PFAS規制は、部品メーカーにとって避けて通れない大きな課題となっている。しかし、これを成長の機会と受け止め、フッ素を使わない製品や新しい素材の開発に取り組む企業は着実に増えている。
規制の内容が最終的にどのように決まるかはまだ不透明な部分もあるが、先に投資を進め、量産できる体制を整えた企業は、規制が始まった時点で供給を担う存在として確かな立場を築くことになる。
2030年に向けて、部品メーカーに求められる役割は大きく変わる。部品をひとつずつ納める立場から、規制という外部の変化を自社の技術で取り込み、新たな市場の基準を形づくる力が重要になる。これまでエンジン車向けに磨いてきた技術を、電気自動車の信頼性と環境面の性能を両立させる新しい価値へとつなげ、競争のあり方そのものに働きかけていく姿勢が求められる。
この変化のなかで生き残るのは、不確かな状況でも早く動き、市場の主導権を自ら引き寄せた企業だろう。