自動車市場のポテンシャル――成長余地と人口優位【短期連載】インドは自動車産業にとって桃源郷となり得るのか(1)
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インドは2026年に名目GDPで日本を抜き、2030年には世界第3位に浮上する見込みだ。14億超の人口と安定した労働力を背景に、自動車販売は2025年に550万台へ達し、中国、米国に次ぐ世界第3位の市場となる。
自動車産業の秘めた可能性

自動車産業にとっても、インドは現在、戦略的に重要な国だ。JETROのリポートによると、2020年以降、インドの乗用車販売台数は増加を続けている。
2020年度が271万台(対前年-2.2%)、2021年度が307万台(対前年+13.2%)、2022年度が389万台(対前年+26.7%)、2023年度が422万台(対前年+8.4%)、2024年度が430万台(対前年+2.0%)。
2024年度は微増にとどまったが、2020年度から5年で約160万台増加している。2025年(暦年)は約550万台(前年+5.5%)となり、500万台を突破した。日本の456万台(前年+3.3%)も上回り、インドは中国、米国に次ぐ世界第3位の自動車市場となった。
国土面積は約329万平方キロメートルで、日本(約38万平方キロメートル)の約10倍にあたる。人口比と国土面積から見ても、自動車の普及余地は十分に残されている。
近年は乗用車の輸出台数も増加しており、2024年度は約77万台(前年+14.6%)で、2019年度の約67万台を超え過去最高となった。日本が400万台以上、中国が700万台以上輸出していることと比べると規模は小さいが、製造拠点としても成長の余地は大きい。
インドは自動車産業にとって有望な市場である。次回は自動車メーカーの視点から、生産地および市場としてのインドを見ていこう。