「ディーラーに勧められたので…」残クレ利用者の7割がハマる「全額利息」という沼――なぜ月々の支払いは軽く見えるのか?

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月々の安さに惹かれ、利用者の50.0%が選ぶ残クレ。だが、仕組みを正しく知る人はわずか32.8%に留まる。最新調査が暴くのは、56.2%もの人が精算時のリスクをのみ込めぬまま判を押す危うい実情だ。ディーラーの提案に潜む「安さ」のイメージと、家計を揺さぶりかねない現実のズレを浮き彫りにする。

前提条件の違い

車購入時に残クレを利用した全国の男女180人を対象に調査した「利用者の理解度と意識」(画像:株式会社スガワラくん)
車購入時に残クレを利用した全国の男女180人を対象に調査した「利用者の理解度と意識」(画像:株式会社スガワラくん)

 残クレが「得」になるかどうかは、その人の家計や、クルマとどう付き合いたいかで大きく変わる。もしお金に余裕があって、一台のクルマを長く乗り潰すつもりなら、別の払い方を選んだ方が最終的な手残りは多くなるだろう。一方で、数年おきに新型に乗り換えたい、あるいは毎月の出費をきっちり一定に保ちたい――といった事情があるなら、この仕組みは頼りになる。

 ただ、心に留めておきたいのは、知らないうちに「中古車市場の値下がりリスク」を自分が引き受けていることだ。調べによると、契約したあとに

「傷や事故による追加支払いが心配」

と感じる人は30.6%、「将来の下取り価格が下がらないか不安」という人は26.1%に達している。「価格を保証する」という言葉の裏には、走る距離や傷の有無など、クルマの価値を落とさないための厳しいルールがある。持ち主でありながら、実際には「お店に返すための管理」をさせられているようなものだ。

 今の時代、技術が進む速さはすさまじく、数年後の価値を正確に見通すのはプロでも難しい。そんな不確実な要素を、中身をよく知らない前述の56.2%の人たち(「説明を受けたが、よく理解していなかった」「知らなかった」)が背負わされている。これは、自分の財産を運任せにしているのと同じではないか。

 お店の人に勧められたからと安易に決めるのではなく、自分の財布事情や、どこまでのリスクなら飲めるのかを、自ら見極めることが欠かせないだろう。

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