「バスが遅すぎる」 NY市長が街路計画を再始動――速度「20%改善」で都市の“時間”は取り戻せるか?

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ニューヨーク市長マムダニ氏が中断されていた街路計画を再始動。平均時速12.9kmのバスを最大20%高速化し、年間40時間相当の移動時間を市民に還元。公共空間の再配分で都市経済と生活の効率を根本から変える挑戦が始まった。

ニューヨーク市長の道路改革

ニューヨーク市のバスイメージ(画像:Pexels)
ニューヨーク市のバスイメージ(画像:Pexels)

 2026年2月14日の朝、ニューヨーク市長のゾーラン・マムダニ氏は「The Adams Administration stopped the Streets Master Plan. We are bringing it back」(アダムズ前政権は、街路マスタープランを中止した。我々はいま、それを復活させる)と自身のX(旧ツイッター)で発信した。このバレンタインデーの投稿は、瞬く間に122万回以上も閲覧され、大きな反響を呼んでいる。彼はさらに「Streets that work for everyone not just cars」(街路は自動車のためだけにあるのではない。全ての人々のためにあるのだ)とはっきりと記した。

 この短い発信は、都市交通の優先順位をどう決めるかという長年の対立に再び火をつけた。中断されていた「ニューヨーク市街路計画」を動かし、バスや自転車の通りやすさを一気に高めるという宣言だ。

 今回の動きは、交通の仕組みを少し変えるといった範囲にとどまらない。都市における時間の分け方や、社会的な立場の違い、移動の公平さをめぐるバランスを整え直す局面に入ったことを示している。道路という公共の財産を、一部の車利用者が占有する状態から、バスや自転車を利用する多くの市民へ開放し、その価値を移転させていく強い決意が込められている。

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