押上駅発! 「墨田区循環バス」でスカイツリーと下町景色を一日満喫してきた【連載】町バスに乗って(9)

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東京・墨田区の3路線循環バスは、押上駅発着で大人100円、全長10km前後の区内網をカバーする。日本初の電気バスも運行され、観光や地域通勤に活用される日常交通の新たな姿を体感できる。

押上駅起点の戦略

コミュニティーバス(画像:下関マグロ)
コミュニティーバス(画像:下関マグロ)

 東京23区のコミュニティーバスを巡ることをライフワークにしている筆者(下関マグロ、フリーライター)は、去年、墨田区循環バスに乗ってきた。

 いつものように区役所へ行き、路線図をもらった。しかし、それを見て初めて気づいたのは、墨田区循環バスの3路線すべての起点がスカイツリーのある押上駅だということだった。区役所ではなく、まず押上駅へ行くべきだったのだ。

 墨田区役所から南部ルートの循環バスに乗車した。小型のステップバスである。料金は一度乗るとどこまで行っても大人(中学生以上)100円、小学生50円、未就学児は無料だ。ほどなく押上駅に到着した。駅前ロータリーには三路線のバスが発着しており、壮観な眺めだ。スカイツリーのすぐ下のため、全体を見渡すことはできなかった。

 墨田区のコミュニティーバスの正式名称は「墨田区内循環バス」で、愛称は「すみだ百景 すみまるくん、すみりんちゃん」だ。三つの名前が並んでいる。最初はルート名かと思ったが、そうではない。

「すみだ百景」は区内のさまざまな景色を巡ることを示しているのだろう。すみまるくんとすみりんちゃんはイメージキャラクターで、男の子がすみまるくん、女の子がすみりんちゃんである。

 墨田区のウェブサイトによれば、ふたりは「お祭り」の半纏スタイルで、区内各地域をつなぎ、文化や産業、観光資源の魅力を発信する役割を担っている。なお、このふたりの名前には別の意味もあるが、それは後で説明する。

 墨田区内循環バスは

・北西部ルート(向島・鐘ヶ淵ルート)
・北東部ルート(八広・立花ルート)
・南部ルート(両国・錦糸町ルート)

がある。

 乗ったのは南部ルートだ。運転席の後ろにはモニターがあり、次の停留所名が表示される。停留所名とともに周辺の写真も出るため、観光案内としても機能している。ドライバーは、押上駅で乗り換える人に乗継ぎ券を渡すとアナウンスした。停留所に到着すると、何人かが乗継ぎ券を受け取っていた。筆者ももらった。

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