「バスが遅すぎる」 NY市長が街路計画を再始動――速度「20%改善」で都市の“時間”は取り戻せるか?
時間配分をめぐる競争

マムダニ市長がニューヨーク市街路計画を再び動かし始めたことは、乗り物の種類を新しくすること以上の意味を持っている。街が誰の移動時間を優先するのか、その順番を根本から変える取り組みだ。これから先、注目される点は三つある。バスの速度が実際に20%向上するか、自転車の道がつながることで利用者の増加につながるか、そして沿道のお店との話し合いをどこまで進められるかだ。
市長は、バスの速度を少なくとも20%上げることを目指している。これは1マイル進むごとに、移動時間が1分短縮されることを意味する。市長はこれを「ニューヨーク・ミニット」という言葉で紹介し、たとえ1分であっても、それが積み重なることで市民の生活に大切な時間が戻ってくることを伝えている。もしバスの走る速さが上がり、速くなったことがはっきりと感じられるようになれば、ニューヨークでの通勤や移動の仕方は変わっていくはずだ。
さらに、2026年夏のワールドカップ期間中には、バスを無料にする検討も進んでいる。予算については州政府と交渉中だが、市長はバスを「速くて、しかも誰もが使いやすいもの」にすることを目標にしている。2024年にはすでに35万平方フィート以上の歩行者スペースが増え、2688か所の交差点が使いやすく改良されるなど、歩行者や自転車のための土台は整いつつある。
道の使い方をめぐる対立は、ここからが本番だ。もし時間が短縮されたというはっきりとした証拠が見えなければ、反対する声が再び大きくなるだろう。移動の無駄を省いて時間を生み出すことは、街全体の価値を向上させるための直接的な投資だ。
マムダニ市長は、ニューヨークという街の競争力を高めるために、時間の配分を変える決断を下した。これからの道の変化が、市民の生活をどのように豊かにしていくのか、その行方が注目される。