自動車メーカーが次々乗り込む「アフリカ市場」 実質GDPは約20年で倍増、知られざるポテンシャルをひも解く
現在、世界の自動車メーカーがアフリカ市場に視線を注いでいる。自動車市場が先進国のように飽和していないアフリカだが、自動車の生産拠点や台数が少ない反面、中古車市場として成長を遂げていた。
ドイツはアフリカ自動車工業会と協調

AfCFTAは、アフリカ市場の発展においてひとつの光明である。そこで、早い段階で市場に参入すべく、ドイツ自動車工業会(VDA)はアフリカ自動車工業会(AAAM)と協力して市場開発を行うと発表した。
VDAの幹部は、ドイツの国際放送ドイチェベレ(DW)のインタビューにおいて、
「どの国の市場にも課題は必ずある。それゆえに、アフリカのパートナーと共同して早い時期から市場に参入し、パートナーシップならびに、サプライヤーや販売網を構築し、市場を理解することが重要である」
と述べている。
とはいえ、ほとんど手付かずのアフリカで自動車生産拠点を構築するのは至難の業である。自動車の生産ラインだけでなく、
・サプライヤーなどの協力会社とのつながり
・エンジニアの育成
・販売網の構築
をどのように進めていくか、これから詰めるとのことだ。
その上、工業化に向けた電力や道路・鉄道などのインフラの整備を始め、内戦、貧困問題、食糧問題など解決すべき課題は多い。これらの問題をひとつひとつ解決しながらの投資であり、市場開発を行うとしても、非常に緩やかなスピードになると思われる。