「真っ白で道が見えません」 猛吹雪の高速道路で出現した“光の線”の正体――視界ゼロでも安全に走れるワケ

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冬期の高速道路では、凍結や降雪で事故リスクが最大8倍に増す。プロジェクションガイドによる路面への光投影は、視界不良下でも車両の安全走行を支え、物流網の遅延を抑える可能性を示している。

固定型と車載型

車両搭載型プロジェクションガイド(画像:ネクスコ・エンジニアリング)
車両搭載型プロジェクションガイド(画像:ネクスコ・エンジニアリング)

 プロジェクションガイドには、

・路側に固定して使うタイプ
・車両に搭載するタイプ

がある。どちらも降雪時の機能維持に役立つが、特に車載型は作業中の安全確保に直結している。夜間に除雪や凍結防止剤の散布を行う車両に搭載され、作業車の後方路面に緑色のラインを投影する。

 ネクスコ・エンジニアリング東北によれば、このラインは作業車への接近を抑える役割を持つ。光によって後続車との距離が視覚的に示されることで、追突事故の発生を未然に防げるという。

 雪氷作業に従事する車両は、吹雪のなかでも道路網を維持する重要なリソースである。一台の作業車が事故で停止すれば、その路線全体の除雪計画が崩れ、広域的な物流網に大きな遅れが生じかねない。車載型プロジェクションガイドが描く光の枠は、後続車両に接近や追い越しを控えさせる心理的な抑止としても機能する。

 遠方からでも視認できることで他者の不用意な行動を減らし、熟練オペレーターや特殊車両の稼働を支える。結果としてインフラ全体の運用効率を維持する上で有効な手段となっているのだ。

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