「ランクル高騰」は氷山の一角? 中古車落札平均8%上昇、もはや「売らずに持つ」のが正解なのか
数字が示す市場の厚み

クイック・ネットワーク(兵庫県神戸市)が運営するCtoB(個人が直接企業に車を売る仕組み)オークションサービス「セルカ」によると、2026年1月の平均落札価格は233万2449円だった。前年同月の216万1427円から7.9%上昇している。
同社の成約データによると、まず高額車両の落札が複数あり、フェラーリ 488、ランボルギーニ ウラカン、ロールスロイス ゴーストII、レクサス LM500h などが成約していた。
次に、150万円~450万円帯のボリュームゾーンでの取引が厚みを持つ。トヨタ プリウス、アルファード、ハリアー、スズキ ジムニーといった人気車種が安定して落札され、この価格帯がプラットフォーム全体の取引量を支えていた。
年式の古い軽自動車や走行距離の多い車両も、数万円~30万円程度で取引されており、低価格帯のニーズにも応える取引が行われていた。
さらに、2024年~2025年登録の「新車に近い中古車」の出品も目立つ。トヨタ ランドクルーザー250/300やクラウンスポーツなど、最新モデルは比較的高い水準で成約していた。
同社の成約データは、幅広い価格帯と年式にわたる取引が行われていることを示している。背景にはいくつかの事情があるだろう。新車の生産が滞って買い替えが減り、下取りに出される車も少なくなった。そのため中古車市場に流れてくる車は限られる。
国内の需要に加えて、円安で買いやすくなった海外バイヤーの需要も重なり、車は不足気味になった。新車がいつ手に入るか見通せない今、すぐ乗れる中古車に価値を見出して、多少高くても買う人が増えている。
お金の価値が不安定な時代、ランドクルーザー250のような使い勝手のよい車は、現金で持つよりも「動かせる財産」としての価値を持つ。個人が直接売買できる仕組みによって、これまで見えにくかった海外からの需要も価格に反映されるようになり、売る側にとって取引がわかりやすくなった。こうした構造も、高値での成約に影響している。