「絶叫マシンよりバスが稼ぐ」100周年の地方私鉄グループ、上場でも続く同族経営の“合理的理由”

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富士急行グループは創業100周年を迎え、連結営業収益522億円、運輸事業利益が全体の57%を占める上場地方私鉄だ。鉄道比率6%に対し、高速バスやハイランド運営で稼ぐ独自モデルと、堀内一族の同族経営が継続する構造が注目される。

富士山麓電鉄→富士急ハイランド

富士急行線の列車(画像:写真AC)
富士急行線の列車(画像:写真AC)

 山梨県を拠点に、静岡、神奈川、東京でも事業を展開する富士急行グループは、2026年9月に創業100周年を迎える。2025年12月には記念ロゴを制定し、翌年の1月1日からグループ全体での運用を開始した。

 1926(大正15)年、前身となる富士山麓電気鉄道として事業を始めた同社は、翌1927(昭和2)年にバス事業を手がけ、1929年には大月から富士吉田(現在の富士山)までの鉄道を開業した。その後、1950年には富士吉田から河口湖までを延伸。1960年に富士急行と商号を改め、翌1961年には富士五湖国際スケートセンター(現・富士急ハイランド)を開業し、徐々に事業を拡大してきた。

 特に富士急ハイランドは、絶叫系を中心としたアトラクションを次々に投入し、話題性を背景に首都圏を中心とした広域から集客する。首都圏近郊のレジャー施設の中でも高い知名度を誇り、バスや鉄道から始まった富士急行グループのイメージは、今では富士急ハイランドの運営企業として強く定着している。

 2022年には、直営だった鉄道部門を分離し、100%子会社の富士山麓電気鉄道へ移管した。創業時の商号が62年ぶりに復活した形だが、路線名の富士急行線はそのまま継承されており、利用者にとって大きな変化はない。

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