「絶叫マシンよりバスが稼ぐ」100周年の地方私鉄グループ、上場でも続く同族経営の“合理的理由”

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富士急行グループは創業100周年を迎え、連結営業収益522億円、運輸事業利益が全体の57%を占める上場地方私鉄だ。鉄道比率6%に対し、高速バスやハイランド運営で稼ぐ独自モデルと、堀内一族の同族経営が継続する構造が注目される。

運輸事業の高営業利益

営業利益の柱となっている高速バス(画像:富士急行)
営業利益の柱となっている高速バス(画像:富士急行)

 富士急行は、地方私鉄(持株会社を含む)では数少ない上場企業だ。1950(昭和25)年、富士吉田から河口湖への路線延伸の直後に東京証券取引所に上場し、1961年には早くも東証一部に移行。2022年には東証の再編にともないプライム市場に属している。

 上場企業であるため、貸借対照表や損益計算書、有価証券報告書などが公開され、公式サイトでは「統合報告サイト」で詳細な情報を提供している。さらに定時株主総会の招集通知などもインターネット上で閲覧可能だ。

 公開情報によれば、第124期(2024年4月1日~2025年3月31日)の連結ベースでの営業収益は522億3000万円、営業利益は83億1300万円。そのうち鉄道、バス、ロープウェイなどの運輸事業の営業収益は197億5600万円、営業利益は46億9700万円。鉄道事業単体(富士山麓電気鉄道)の営業収益は30億9600万円で、全体に占める割合は6%に過ぎない。

 一方、富士急ハイランドなどのレジャー・サービス事業は営業収益248億3900万円、営業利益25億8500万円。不動産賃貸などの不動産事業は営業収益25億3900万円、営業利益4億7000万円となっている。

 興味深いのは、営業収益ではレジャー・サービス事業の比率が48%と最も高いが、営業利益では運輸事業が上回り、全体の57%を占めている点だ。大手私鉄を中心とした鉄道会社グループでは、もともとは派生事業である不動産や観光事業の高い利益が、鉄道やバス部門の低収益(場合によっては赤字)を補う形が一般的だ。

 しかし富士急行グループの場合、鉄道事業の比率は低いものの、高速バスなどが高い利益を確保しており、本業である運輸事業でしっかり稼いでいる様子がうかがえる。

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