知床は元々「魔の海域」だった 半島周辺でかつて起きた2件の最悪海難事故とは
2022年4月に知床半島で発生した観光船の沈没事故。同じ海域では、過去にも重大事故が幾度と起きていた。
生還した船長への15年におよぶ取材

実は、50年も前に新聞の企画取材で、この事件に関わる資料を釧路区検察庁副検事から見せられ、後に譲り受けた。どうすべきか長年悩んだ未、船長が生存しているのを知り、15年間をかけて取材を重ね、1994(平成6)年『裂けた岬』(後に『生還』と改題)として発刊した。
人間が人肉を口にして生き延び、裁判にかかった例はほかになく、しかもその裁判が一審で決着したため、判決文は判例体系にも残されていないという事実も知った。
戦中・戦後の二つの例を紹介したが、知床岬とはそのような壮絶な事故の舞台であるということを知ってほしいと思っている。
難航する捜索、今後の見通しは
知床観光船の沈没事故はこれからどうなるのか。
ゴールデンウイークに入る前の休日を利用して「KAZUI(カズワン)」(19t)に乗り込んだのは乗客24人と船長、船員各一人の合計26人。これまでに14人の死亡が確認され、船体は知床半島の突端近く水深約115mに沈んでいる。
残る12人が行方不明になっているが、2022年5月13日(金)には、北方領土・国後島の西岸で女性の遺体が見つかったとの報道があった。日本のブランドの服を身に着けていたという。