高市政権の決断――自賠責保険「5741億円返還」は本当に実現するのか? 30年放置の負債、保険料軽減どうなる

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自賠責保険特別会計から一般会計に流用された5741億円の一括返還が2025年度補正予算で検討される。約30年にわたり滞留した資金の返還は、交通事故被害者支援の充実と制度安定化、将来的な保険料抑制につながる可能性がある。

日本制度の特異性

 米国では州ごとに自動車保険制度が異なる。自賠責保険のような強制保険制度がある州と、そうでない州が存在する。米国の自動車保険には、対人賠償や対物賠償、車両保険のほか、相手が無保険だった場合の

「無保険車保険」

もある。補償額については、多くの州で最低限の金額が義務付けられている。

 日本のような無制限補償は一般的ではない。カリフォルニア州では、対人賠償がひとりあたり1万5000ドル(約234万円)、1事故あたり3万ドル、対物賠償が5000ドルと最低金額が定められている。

 欧州でも、多くの国が任意保険に最低補償額を法律で定め、自賠責保険に組み込んでいる例がある。英国では対人賠償が無制限であり、対人・対物の補償額が高いため、自賠責保険と任意保険の区別をあまり意識させないのが特徴である。こうした点から見ると、日本の制度には特異性がある。

「ユーザー負担と政府責任のバランス」

が独特であり、財務省が景気の状況に応じて資金の扱いを采配できる点が他国と異なる。

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