キャンピングカー市場1100億円突破! なぜ市場は「新車」「中古」で二分されるのか? 市場拡大の裏側で進む変化とは

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キャンピングカー市場は保有台数16.5万台、2024年販売総額1126億円と過去最高を更新。移動しながら暮らす住まいとして進化し、車両、地域、インフラが連動する新たな経済圏を形成しつつある。多様化する利用者層とレンタル、サブスクの拡大が成長を後押ししている。

インフラ整備の遅れと市場制約

自動車(画像:写真AC)
自動車(画像:写真AC)

 市場の急成長は、多くのリスクを同時に露呈させている。

・ベース車不足
・原材料高騰
・ビルダーの資金繰り悪化
・レンタル車両の過剰供給、稼働率低迷

などがそれにあたる。特にベース車の入手難は、ビルダー経営に直結する課題であり、事業継続の不安定化を招く。

 2025年3月、愛知県豊橋市のビルダー、ケイワークスが自己破産を申請した。認証問題によるベース車供給遅延と設備投資にともなう債務増加が重なったことが背景にある。この事例は、

・車両供給リスク
・財務リスク

の両面がビルダーにとっていかに大きいかを示している。

 加えて、インフラ整備の遅れは市場成長の制約となる。滞在施設や給排水設備、充電ステーション、専用駐車場などが不足すれば、ユーザー満足度の低下や成長の頭打ちを招く可能性がある。市場拡大と同時に、こうした構造的な制約への対応も欠かせない。

 持続的な成長には、車両、サービス、インフラを横断した総合戦略が必要だ。ユーザーが安心して移動や滞在できる環境を整備するため、産業全体でインフラ拡充を進める必要がある。併せて、メーカーとビルダーの協業によりベース車供給の安定化や電装系の標準化を進めることで、車両価格の高騰や納期遅延を抑制する取り組みも重要である。

 さらに、アフターサービスや保証の仕組みを強化することで、初めてのユーザーでも安心して利用できる環境を整える。自治体や観光地は、体験型コンテンツや長期滞在プログラムを整備することで、新たな地域経済の創出につなげられる。

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