「四国一しょぼい駅」は卒業! 新駅舎開業から1年、「JR松山駅」の潜在力はなぜ活かせないのか?
四国の県庁所在地にあるJR四国の中心駅で最もしょぼいといわれてきた愛媛県松山市の松山駅が高架の新駅舎に移って1年余り。松山市が進める駅前再開発はいまだに全体像が見えないままで、県民から不満の声が出ている。
年度内にモデルプラン策定へ

駅前再開発が新駅舎の開業後になることは早くから明らかにされていた。だが、開業から1年が過ぎても再開発の全体像が見えてこないことにいら立つ声が上がっている。
松山駅周辺の整備方針について官民で話し合う市の松山駅まち会議では、地元住民代表から
「計画の進行が遅すぎる。わしらが生きている間にできるのか」
と厳しい声が上がった。中村時広知事も度々、市に対して計画策定のスピードアップを求めている。
県都市整備課は「利用者目線で考えると、1日も早く再開発の全体像と大まかなスケジュールを示すべき。全体像が見えてくれば、県として協力できるところもはっきりする」と指摘した。
JR四国によると、松山駅の2023年度1日平均乗車人員は約5800人。市の人口約49万5000人は四国最大なのに、JR四国の駅のなかで高松駅、徳島駅に次ぐ3位に甘んじている。市内でも乗降人員が1万6000人を超す伊予鉄松山市駅に及ばない。市民からすると普段使いの中心駅は松山市駅で、松山駅は遠出に使う駅。本来の潜在能力を発揮できていない。
全体像の決定が遅れる理由について、市交通拠点整備課は
「旧駅舎時代に使用していた土地が再開発の対象となるほか、調整相手が多く、時間を取られている」
と打ち明けた。市は新駅舎の開業を松山駅飛躍の好機と位置づけ、50年先、100年先を見据えた計画を立てようと躍起だ。そのため、慎重になりすぎたのかもしれない。
市は2025年度中に東口と西口の再開発モデルプランを策定する方針。松山駅が潜在能力を発揮し、四国最大都市の中心駅にふさわしい姿になるかどうかは、モデルプランの内容にかかっている。どんなプランが打ち出されるのか、県民は凝視している。