ホンダ・トヨタも直撃! 自動車業界「週1834件」のサイバー攻撃、高額投資の“超ハイテク工場”は本当に必要なのか

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2025年、アサヒGHDやジャガーランドローバー、日産・トヨタの関連企業がランサムウェア攻撃を受け、生産停止や情報流出の損失は最大250億円規模に。高度IT化が抱えるサイバーリスクが企業経営の新たな脅威となっている。

高度IT化とスマートファクトリーの是非

サイバー攻撃イメージ(画像:写真AC)
サイバー攻撃イメージ(画像:写真AC)

 IT化に加え、スマートファクトリー化が産業界で進んでいる。スマートファクトリーとは、

・工場内の設備や機械をネットワークでつなぎ
・AIやセンサーを活用して自動で生産や管理を行う

高度な工場のことだ。人手に頼らず効率的に生産することが可能で、省人化や生産性向上、品質の均質化、競争力強化などのメリットが強調されている。

 しかし同時に、サイバー攻撃の脅威も抱えることになる。高度にシステム化した企業は、システム側のセキュリティー対策だけでなく、

「ユーザー側のセキュリティー感度」

も常に更新する必要がある。

 さらに、システムが攻撃されて停止した場合の事業継続計画(BCP)を策定し、従業員を教育・訓練しておく必要もある。手書き伝票の書き方やFAXの使用方法を知らない社員が増え、そもそもオフィスにFAXがない場合もある。

・システムセキュリティー
・BCP
・危機管理
・リスク管理

を同時に進めることが、高度にIT化した企業の現実だ。近年では、

「高度なIT化は、高額にも関わらずサイバー攻撃に脆弱なうえ、ひとたび攻撃を受けると被害が大きすぎるので投資に見合わないのではないか」

と懐疑的な意見も出ている。今後も、金銭目的や国家・企業間の争い、愉快犯による攻撃は減ることがないだろう。ユーザー側のセキュリティーコストや被害額は増大し、セキュリティー疲れが進む可能性も高い。その結果、人件費や時間はかかるが、

「アナログな工場が最も安価で安全」

という結論に至るかもしれない。

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