快適なのになぜ? JR東日本が「転換クロスシート」の車両を導入しない理由
JR西日本が進める政策

JR東日本とは対照的に、JR西日本では転換クロスシート車の導入を進めている。
2010(平成22)年以降を述べると、北陸本線敦賀以東では老朽化した国鉄車両の後釜として、2006年に登場した521系の増備を進めた。座席はボックスシート&ロングシートから、転換クロスシート&ロングシートに変わったことで、快適性が向上された半面、3両編成から2両編成に短縮された。2015年3月14日のダイヤ改正で車種統一後はワンマン運転もスタートした。
広島エリアでも国鉄時代から活躍が続く近郊形電車と通勤形電車を置き換えるため、227系近郊形電車Red Wingが2014年に登場。2015年3月14日のダイヤ改正でデビューし、2019年3月16日のダイヤ改正で車種統一を図った。快適性が向上された半面、山陽本線では4両編成から3両編成に減車された列車があり、輸送力の適正化が図られた模様だ。
関西エリアでも、阪和線は2018年3月17日のダイヤ改正で快速、各駅停車の全列車、おおさか東線は2022年3月12日のダイヤ改正で各駅停車のみ、転換クロスシート、トイレつきに統一され、快適性が大幅に向上した。さらに関西本線や奈良線の各駅停車も転換クロスシート、トイレつきの221系への置き換えが進められている。
転換クロスシート車の置き換えが進む背景として考えられるのは、車種統一による車両運用の効率化、合理化が図れること。加えて、JR西日本は混雑率150%以上の路線がひとつもない。通路幅が狭い転換クロスシート車でもダイヤが1秒も遅れることなく、十分対応できる自信があると考えられる。
今後も全国的に一般列車の車両は、
「快適な転換クロスシート」
「乗降時間の短縮と収容力の高さに適したロングシート」
が中心になっていくだろう。