北陸新幹線「敦賀延伸1年半」――赤字70億円予測を覆したハピラインの奇跡! 課題残るも開業効果はいまだ継続

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北陸新幹線が敦賀まで延伸してから1年半。福井県を訪れる観光客数は高水準を維持している。並行する在来線「ハピラインふくい」も赤字を大幅に縮小し、健闘している。

ハピラインふくい好転

芦原温泉駅に到着したハピラインふくいの列車(画像:高田泰)
芦原温泉駅に到着したハピラインふくいの列車(画像:高田泰)

 北陸新幹線の敦賀延伸から1年半が過ぎた今も、福井県内は開業効果にわいている。影響は観光施設や宿泊施設、飲食店など多方面に及ぶが、最も恩恵を受けたのはハピラインふくいかもしれない。

 ハピラインふくいは延伸で経営分離された在来線の北陸本線を引き継ぐ福井県の第三セクター。大聖寺駅(石川県加賀市)から敦賀駅(敦賀市)までの84.3kmをハピラインふくい線として運行している。

 北陸と関西を結ぶドル箱の特急「サンダーバード」が消え、経営は厳しいと予想されていた。開業前に福井県が示した経営計画では、開業後10年で累積赤字が

「70億円」

に達するとされ、福井県と沿線7市町が拠出する経営安定基金で補うはずだった。しかし、その予測はうれしい方向に外れた。

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