なぜ「移動するレストラン」に人は熱狂するのか? JR九州「ななつ星」から「レストランバス」まで広がる新市場とは

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列車やバスでの食体験が、地域観光と地場産業を活性化している。JR九州「ななつ星」の数十倍競争率や、レストランバスの1万~2万円コースなど、移動と食を組み合わせた新たな経済圏の広がりに注目が集まる。

地域活性化と食体験

レストランバス外観(画像:WILLER EXPRESS)
レストランバス外観(画像:WILLER EXPRESS)

 同社によれば、東京レストランバスの主な客層は

「50~60歳代」

である。観光やデート、記念日・誕生日、女子会などでの利用が多い。バスに乗りながら食事と観光を快適に楽しむには、添乗員、ウェイター、シェフ、ドライバーの全スタッフが連動してサービスを提供する必要がある。そのスムーズさを評価する利用者の声もある。企画次第では、より多様な層の利用も期待できる。

 WILLER ACROSSは、レストランバスのレンタルを通じて、各地域の課題解決や活性化を支援するビジネスモデルを展開している。企業や自治体へのレンタルも見られる。大阪・関西万博の「JAL×ガンダム」レストランバスも、同社のレンタルによるものである。

 地域振興の観点では、バスで産地を巡りながらその食材を使った食事を楽しむことは、食に関心のある人にとって魅力的なツアーになる。地元産品を丁寧にプロモーションする機会としても期待できる。

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