アメ車「品質低下」の一途? リコール急増の米フォード、信頼失墜で日本車が世界の模範となるか
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フォードのリコール件数は2025年に100件を突破し、過去最多を更新した。損失は直近3年で数千億円規模に膨らみ、株価は半値に低迷。日本車との差が鮮明となる中、米メーカーは品質文化をどう再設計できるのかが問われている。
米国新車品質の現状

リコール件数と品質調査結果を照合して検証する。米調査会社JDパワーは2025年6月、2025年版の新車初期品質調査結果を公表した。このデータは米国市場における品質管理の動向を示す有力な指標である。全体として前年より改善傾向を示し、特にテスラの品質改善が寄与した。
同調査では、上位5社に
・レクサス
・日産
・現代自動車
・ジャガー
・シボレー
がランクインした。一方でフォードやGMの一部ブランドは全体平均を下回った。特にインフォテインメントやタッチパネルなどデジタル機能の不具合に、ユーザーの不満が集中している。
この調査結果は、全体として品質が改善する一方でリコール件数が増えるという、一見矛盾した状況を示している。背景には、インフォテインメントなど新機能の急速な普及による車両システムの複雑化がある。想定外の不具合が発売直後から頻発している現状が浮かび上がる。