ロシア制裁が生んだ「市場の混乱」 勃発する原料高騰、国内7割の企業が「価格転嫁できない」という悲劇
天然資源の供給がストップすることを懸念し、ロシア制裁への参加を明言しない国も多い。日本国内で原材料高騰による懸念は、さまざまな産業で始まっている。
7割の企業が「価格転嫁できない」

開戦から3月頃までは、経済制裁・禁輸でロシアに圧力をかけられるという見込みがあった。ところが、ふたを開けてみれば資源大国であるロシアのほうが持ちこたえて、世界市場の方が混乱するという奇妙な現象が生まれている。
ロシアとウクライナの2国が戦争しているだけで、世界の物流や原材料価格がここまで混乱するとは、誰も予測できなかったのだろうか。既にさまざまな業種で値上げが起こり生活レベルでも目立つようになっている。
しかし、東京商工リサーチが4月に実施した調査によれば、回答した3900社の企業のうち68.7%にあたる2679社がコスト増を
「価格に転嫁できていない」
と回答している(共同通信2022年4月30日配信)。例えば、情報サービス業では電気料金の上昇でコストが増加しているものの、価格に転嫁することは困難だという。
当たり前のように機能していた物流が断たれただけで深刻化する混乱。これから、どういう問題が起こってくるのか。