ロシア制裁が生んだ「市場の混乱」 勃発する原料高騰、国内7割の企業が「価格転嫁できない」という悲劇

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天然資源の供給がストップすることを懸念し、ロシア制裁への参加を明言しない国も多い。日本国内で原材料高騰による懸念は、さまざまな産業で始まっている。

深刻な北海道経済への打撃

ロシアのプーチン大統領(画像:pixabay)
ロシアのプーチン大統領(画像:pixabay)

 巨大資本のみならず制裁による影響は4月に入り、さまざまな面で見えている。

 ロシアとの経済関係が強い北海道では影響が深刻で、4月に発表された帝国データバンク札幌支店の調査では、ロシア・ウクライナ戦争で自社業績にマイナス影響があると見込む道内企業は全体の

・55.9%

にも上っている。

 このうち、25%の企業では既にマイナス影響があると回答している。とりわけ運輸・倉庫、製造、小売業では燃料価格の高騰と物流停滞への懸念が広がっている(『北海道新聞』2022年4月26日付朝刊)。

 石油・天然ガスのみならず、日本や欧米各国が禁輸が表明した4月以降、石炭は1月頃からの約2倍の価格を継続。小麦も穀倉地帯であるロシア・ウクライナからの輸出量が懸念された結果、国際相場は年初より約5割の高値が続いている。

 これまでロシア産原料を利用していた産業の中には、王子製紙のように乾燥工程に使う石炭をロシア産からオーストラリア産などに切り替える方針を示すところもある。

 北陸電力でも4月27日の決算記者会見で、ロシア産石炭の契約を停止することを発表している。同社でもオーストラリア産のほかインドネシア産の調達を急ぐとしているが、同社の松田光司社長は

「各社が殺到し、プレミアが付いている」

と説明している(『富山新聞』2022年4月28日付朝刊)。

 原材料高騰による懸念は、2022年の年末のおせち商戦でも始まっている。ロシアからの輸入が停滞していることで、おせちに必須の食材である

・エビ
・イクラ
・カニ

などの素材の調達が不透明になっている。近年では、おせち商戦は、ゴールデンウィーク明けスタートまで早まっており、価格の高騰が危ぶまれている。

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