日本郵便「軽貨物車」も停止処分へ! 「42億円赤字」で露呈した点呼不備の“自爆劇”
日本郵便の全国約3万2000台の軽貨物車で点呼不備が判明し、100局で使用停止の行政処分案が提示された。年賀状ピーク比7割減の収益悪化下、外部委託費65億円増の影響も懸念され、地方物流の崩壊リスクが顕在化している。
点呼不実施の実態

国土交通省は「貨物自動車運送事業輸送安全規則」により、点呼を義務化している。運送事業では、安全確保の観点から、乗務前・中間・乗務後のタイミングで点呼を行う。健康状態や酒気帯び、車両状況の確認記録は、1年間の保存が義務付けられている。違反した場合は、行政処分や改善命令の対象となる。
点呼は原則として対面で行う。しかし近年は、一定要件を満たせば
・T点呼
・遠隔点呼
・自動点呼
も認められる。点呼は事故防止にとどまらず、監査対応や社内体制の健全化にも直結する重要業務である。
郵政民営化が小泉純一郎元首相の下で進められたとはいえ、日本郵便の特殊性は、全国一律の輸送サービスを担うユニバーサルサービス提供者である点にある。公的性質ゆえ、一定の制約は致し方ない。しかし、ヤマトや佐川急便との違いは、民間競争と公共インフラの両立という
「二重構造」
のプレッシャーにさらされている点である。
諸条件を考慮しても、全国規模で点呼不実施が行われている事実は、日本郵便の悪しき体質を示す。安全な輸送のためには、点呼の手間を省く発想は許されない。効率や時短を優先し、点呼を省略する思考が全国的な企業風土となれば、重大な問題である。