日本の電機メーカーはなぜ「物流子会社」を手放すのか? パナソニックHD物流部門の今後と自前主義の限界
日の丸電機メーカー系列の物流子会社は再編が加速する。三菱電機ロジを572億円で買収したセイノーHDは売上7374億円へ増加。旧日立物流は9107億円で拡大し、パナソニックHDの物流部門もM&A標的の焦点となっている。
パナ物流戦略の焦点
日の丸電機メーカー系列の物流子会社の現状をみると、特に注目されるのはパナソニックHDだ。
パナソニックHDの物流部門は、パナソニックオペレーショナルエクセレンスが担っている。同社は物流だけでなく、総務や財務、人事など幅広い領域をカバーする特定子会社であり、パナソニックHD内での取引が中心だ。現状では、物流部門を売却する必要はないと判断しているのかもしれない。
しかし、自前主義を貫くことでスケールメリットが得られず、かえってコスト高になる傾向もある。一方で、買収する側にとって電機メーカー系の物流子会社は、電機メーカー関連の売上に加え、
・実働部隊
・ノウハウ
が手に入るメリットがある。
昨今は世界的に物流会社のM&Aが活発化しており、パナソニックHDの物流部門を狙う総合物流企業や投資ファンドもあるだろう。さらに、パナソニックHDの物流部門がM&Aする側に回り、総合物流企業として転身する可能性も否定できない。
いずれにせよ、パナソニックHDが物流部門を今後どう扱うかは、注目点である。