首都高にひっそり佇む昭和レトロ空間――「東京シティエアターミナル」をご存じか

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首都高速箱崎ジャンクションの中央に位置するT-CATは、開業50年近くを迎える都市型空港バスターミナルだ。かつて空港直結のチェックイン機能で年間数十万人のビジネス客に支持されたが、老朽化と機能縮小で利用は減少。リニューアルや立地優位性で再生の可能性を探る現状に迫る。

リムジン依存の立地制約

東京シティエアターミナル(画像:宮田直太郎)
東京シティエアターミナル(画像:宮田直太郎)

 2階には

・100円ショップやドラッグストアなどの「物販店」
・マクドナルドなどの「飲食店」

が入居している。しかし空きテナントもあり、フリースペースや貸し会議室も目立つため、人影はまばらで寂しい雰囲気がある。インフォメーションカウンターも貸し出しスペースとして使われており、テナント集めにも苦戦している様子がうかがえる。

 かつて首都高に直結し、多くの成田空港方面リムジンバスが発着していた3階は、現在一般の乗客は利用できない。かつての空港設備は、ドラマの空港シーンなどの撮影スペースに転用されている。そのため簡単に訪れることはできず、取材当日もエスカレーターは動いていたが、立ち入りは禁止されていた。全体として、T-CATはレトロな建物の雰囲気も相まって、

「かつて栄えた黄昏のターミナル」

という印象を与える。改築を行うにも、ロータリーの中央という構造上、解体や新設は難しい。建物が狭く、空港以外のバスターミナルとして利用するのも困難である。

 さらに、高速道路のロータリー中央という特殊な立地により、使えるスペースは限られる。箱崎付近は首都高でも特異な形状であり、多くのバスを発着させれば渋滞を悪化させる危険性もある。リムジンバス以外の路線を誘致する選択肢も取りにくい場所である。

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