首都高にひっそり佇む昭和レトロ空間――「東京シティエアターミナル」をご存じか

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首都高速箱崎ジャンクションの中央に位置するT-CATは、開業50年近くを迎える都市型空港バスターミナルだ。かつて空港直結のチェックイン機能で年間数十万人のビジネス客に支持されたが、老朽化と機能縮小で利用は減少。リニューアルや立地優位性で再生の可能性を探る現状に迫る。

T-CAT差別化の成功史

東京シティエアターミナル(画像:宮田直太郎)
東京シティエアターミナル(画像:宮田直太郎)

 東京シティ・エアターミナル株式会社は、日本空港ビルデングや空港施設など、成田・羽田両空港に関係の深い企業を株主に持つ。そのため開業当初は空港機能を備えていた。リムジンバスに乗る前に、航空会社の

・チェックイン
・出国手続き
・受託手荷物預け

などをT-CATで済ませられた。これにより、空港内で大きな荷物を運ぶ必要がなく、チェックインゲートを通過するだけで済んだ。

 登場便出発の2時間前にT-CATで手続きを終えれば、空港到着は直前でよく、待ち時間を大幅に節約できた。忙しいビジネスマンにはこの仕組みが好評であった。

 当時、成田空港への鉄道アクセスは、京成電鉄の離れた駅のみだった。そのため空港へのアクセス手段は、ターミナル直結のリムジンバスが中心であった。世界を飛び回るビジネスマンや、憧れの海外旅行に出発する旅行客まで、T-CATは東京から世界へ旅立つ玄関口として大きな役割を果たした。

 1990年代以降、成田空港のターミナル地下に直結する鉄道路線が開業した後も、バスターミナル内でのチェックイン機能という明確なメリットにより、T-CATは十分に差別化された。また横浜(YCAT)や大阪(OCAT)にも同様の空港バス専用ターミナルがあり、各都市から世界へ旅立つ人々に利用され、賑わいを見せていた。

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