首都高にひっそり佇む昭和レトロ空間――「東京シティエアターミナル」をご存じか
首都高速箱崎ジャンクションの中央に位置するT-CATは、開業50年近くを迎える都市型空港バスターミナルだ。かつて空港直結のチェックイン機能で年間数十万人のビジネス客に支持されたが、老朽化と機能縮小で利用は減少。リニューアルや立地優位性で再生の可能性を探る現状に迫る。
拠点失う都市ターミナル

果たしてT-CATの現状はどうなっているのか――。筆者(宮田直太郎、フリーライター)は2025年8月中旬、T-CATを訪れた。
東京メトロ半蔵門線・水天宮前駅から箱崎方面の出口に降り、長い歩く歩道を進むと、レトロ感あふれる看板が現れる。エスカレーターを登ると、1階には家具のショールームが広がり、観光案内やロッカーなどターミナルらしい空間がある。
奥には空港方面のリムジンバス発着入口とチケットカウンターがある。以前は羽田空港行きは1階、成田空港行きは3階からの出発だった。3階は首都高に直結しており、ほかの発着地より速達性で優れ、差別化のポイントになっていた。
しかしコロナ禍で乗客が激減すると、発着は1階に統一された。専用出口を使うため影響は比較的小さいが、かつての速達性という強みは薄れた。その結果、2018年時点では10分おきだったリムジンバスは、2025年8月時点で
「30分おき」
にまで減少した。拠点とは思えないほどの少なさである。