自動車ディーラーを蝕む「試乗マニア」の正体! 迷惑客か潜在顧客か――年間数百万のコストが示す境界線とは
自動車ディーラーは年間大幅な試乗コストを抱える一方、SNS拡散力を持つ試乗マニアを潜在顧客に変える戦略が問われる時代に突入した。
ディーラー試乗改革策

ディーラーにとって、試乗によって来店者が増えることはブランド接点の拡大につながり、歓迎すべき側面がある。しかし購入につながらない試乗が増えると、成約率の低下を招き、販売効率に直接影響を与える。
試乗希望の顧客を見極め、いかに販売につなげるかがディーラーの課題となる。試乗は予約不要で「来る者拒まず」で運営されることが多く、効率性に欠ける場合もある。だが試乗は本来、ブランド接点を広げる手段であり、接客のバランスを見極める裁量が求められる。対応策として、まず
「事前予約制を徹底する」
ことが有効だ。予約を受け付けることで、顧客の素性を把握できる。急な来店による冷やかしを抑え、効率的な運営が可能となる。
試乗条件を明確化することも重要だ。
・運転免許証提示
・試乗後のアンケート回答
を必須とすれば、顧客情報を正確に把握できる。試乗マニアと判別できれば、購入につながらない複数回の試乗を回避することも可能となる。
試乗を単発でなく体験型イベントとして提供する方法もある。新車説明会や比較試乗と組み合わせ、試乗を「顧客獲得の第一歩」と位置づければ、効率的な運営につながる。
さらにデータ活用も不可欠だ。事前予約や顧客情報をCRMに蓄積すれば、追客精度を高め成約率を向上できる。
「有料試乗」
も選択肢のひとつである。有料にすれば混雑が減り、スムーズな利用が可能となる。利用料を支払う顧客に対しては、ディーラーも一定のサービス提供が求められ、対等な関係で接客できる。