自動車ディーラーを蝕む「試乗マニア」の正体! 迷惑客か潜在顧客か――年間数百万のコストが示す境界線とは

キーワード :
,
自動車ディーラーは年間大幅な試乗コストを抱える一方、SNS拡散力を持つ試乗マニアを潜在顧客に変える戦略が問われる時代に突入した。

高級車購入と試乗傾向

 試乗マニアが一定数存在する背景には、

・新車価格の上昇
・購入サイクルの長期化

がある。特に高級車では、納得したうえで購入したいという消費者心理が働く。購入サイクルが長くなるほど購入機会は減り、慎重になる傾向も強まる。購入前の情報収集として、試乗は購入判断の重要な機会となる。

 このような事情から、試乗の正当性は消費者に認められる傾向が強まった。一方で試乗マニアにとっては、試乗を繰り返すことへの罪悪感が薄れ、気軽に繰り返す土壌が生まれている。さらに、

・カーシェア
・サブスク

の普及によって、体験を重視する消費行動が拡大している。自動車を必要な時だけ使える環境が増え、試乗を身近に感じる心理も強まった。

 購入検討の際、試乗の様子をYouTubeやSNSの動画で確認する消費者もいる。そのため、インフルエンサーの影響力は増大し、試乗自体が情報拡散の手段としても利用される。加えて、試乗を

「無料の短時間体験」

と捉える消費者心理も生まれた。特に高級車では、一度は運転してみたいという心理が働き、積極的に試乗する行動につながる。

全てのコメントを見る