伊豆諸島はなぜ「東京都」? 伊豆半島は静岡なのに…という根本疑問
伊豆諸島は東京から120~600kmに散在する火山列島で、定期船や航空路線により実質移動時間は大幅に短縮される。江戸時代から東京と経済的結びつきが強く、観光や物流、災害対応を支える東京中心の移動経済圏の一部として重要な役割を担っている。
江戸経済が決めた所属

伊豆諸島は江戸時代、天領として幕府の直轄下にあった。明治時代に入り、1871(明治4)年の廃藩置県で管轄は足柄県となる。足柄県は旧伊豆国全域と相模国西半分を含んでいた。
1876年、足柄県が解体されると旧伊豆国は静岡県に合併され、伊豆諸島も静岡県の管轄となった。所属は目まぐるしく変わったが、廃藩置県に伴う混乱は全国的に共通する課題であった。
江戸時代の体制は複雑で、藩の飛び地が遠方に存在したり、一地域が複数の旗本領に分割されたりしていた。伊豆諸島は一時静岡県に所属したが、東京府に属させる方が適切という意見が出ていた。
名前からは伊豆半島との結びつきが強そうに見えるが、実際には江戸時代から江戸との経済的結びつきが深かった。産品取引や流通は江戸中心で行われ、距離の近さより経済的結合が優先されていた。