「鉄道軽視」「利益偏重」──JR東日本36事業本部制に批判コメントが殺到した根本理由

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2026年7月、JR東日本は全国支社制を廃止し36事業本部へ再編する。非鉄道収益比率6割を目指す一方、現場軽視や安全不安の声も根強く、利用者・地域との信頼維持が改革成功のカギとなる。

国鉄比較が消えぬ理由

鉄道(画像:写真AC)
鉄道(画像:写真AC)

 今回のJR東日本の事業組織再編に対して、SNS上では共通の批判が見られる。「公共交通としての責任を忘れている」「国鉄時代の方がマシだった」といった声だ。鉄道マニアのノスタルジーも影響しているが、利用者目線の不満も根強い。

「熱海乗り換えは不便」 JR直通列車、なぜ減便? 熱海超え~沼津5.5往復に…地域分断で経済圏衰退も! 利用者に寄り添うダイヤ設計とは?(2025年2月15日配信)でも書いたが、地域の実情を無視した運行に対する不満が目立つ。

・急行廃止と特急シフト
・全席指定席化による実質値上げ
・駅の無人化
・ホームの安全対策の遅れ
・各種安全トラブルの増加(東北方面の新幹線車両トラブル多発)
・津波警報時の内陸運休や311当日の駅封鎖

など、JR東日本の鉄道事業者としての姿勢を疑問視する声は少なくない。

 なぜ、分割民営化から38年を経ても「国鉄との比較」が持ち出されるのか。それは構造的な背景にある。JR東日本は駅ナカや不動産事業を含め、稼げる鉄道会社となった。しかし、東日本エリアに特化した結果、エリアを跨ぐ直通性や利便性は国鉄時代に比べ制限される。利用者の視点では

・よい列車を走らせる国鉄
・安全運行より収益性を優先していると感じるJR東日本

の差が浮き彫りになるのだ。

 公共交通における利用者は、ただの運賃を支払う顧客ではない。安全と時間を預ける生活者であるべきだ。SNS上でこの視点を訴える生活者は少なくない。JR東日本はこの声を忘れてはならないだろう。

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