なぜカー用品店は「業態転換」を急ぐのか? 2500億円市場の縮小と車離れの背景とは
カー用品業界の大手、オートバックスとイエローハットは、変わりゆく車への価値観と市場環境を背景に、単なる販売からライフスタイル提案や車検整備、電動モビリティまで含むトータルカーライフサービスへの転換を加速させている。
電動モビリティ参入とDX推進の現状

さらに、オートバックスセブンの完全子会社であるBACS Bootsは、車検・整備事業に特化した新業態「AUTO IN」を2021年にスタートさせた。車を軸にしたサービス展開にも余念がない。
AUTO INは関東に6拠点を持ち、全拠点が車検指定工場となっている。自社工場での車検整備や検査が可能だ。車のメンテナンスに特化し、高い作業品質と効率化によるスピーディーなサービス提供が強みだ。ショッピングモールや大型ホームセンターの併設型店舗として拡大を目指している。
オートバックスは他にも、2025年5月から電動マイクロモビリティーのサブスクリプション事業を本格展開している。店舗での待ち時間予約システムや滞留通知システムの導入など、デジタルトランスフォーメーションも推進中だ。
かつて車好きを魅了してきたカー用品業界は、車に対する価値観や社会環境の変化を受けて、新たな顧客獲得策としてカー用品販売の枠を超えたサービス提供へとかじを切った。
車離れを嘆くのではなく、カーライフの魅力を発信し、多様化する車との関わり方に寄り添うサポートへと転換したことで、業界は総合モビリティサービス企業として新たな成長を遂げている。今後、ユーザーにとっても利便性の高いサービスが拡大していく可能性がある。