米テスラ・マスクCEOに「4.3兆円」の巨額報酬! テスラ業績悪化下で問われる「株主至上主義」の限界

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テスラのイーロン・マスクCEOに約4兆3000億円の巨額株式報酬が承認された。一方、同社の2025年第2四半期は売上高12%減、営業利益42%減と業績は低迷。報酬と業績の乖離や米国の過度なCEO報酬問題が浮き彫りとなり、透明性や多元的評価を盛り込んだ報酬制度改革の必要性が急務となっている。

マスク株式報酬の実態

テスラ販売台数推移(四半期ごと)(画像:テスラ)
テスラ販売台数推移(四半期ごと)(画像:テスラ)

 テスラのCEOとしてマスク氏がさらに2年間在任した場合、9600万株のストックオプションが付与される。ストックオプションとは、会社が役員や従業員に、あらかじめ決めた価格で自社株を購入できる権利を与える制度のことだ。

 現在のテスラ株価は約300ドルで推移しているが、行使価格は1株あたり23.34ドルで、差額が報酬となる。マスク氏は給与や賞与を受け取らず、ストックオプションを通じて収入を得ている。彼はテスラ最大の個人株主で、同社株式の約13%を保有する。

 報酬を巡っては、2018年にテスラが560億ドル(約8兆3000億円)超の報酬を決定したことに一部株主が反発。デラウェア州裁判所に提訴し、報酬の無効判決が出たが、テスラはこれに不服として上訴している。

 2024年、テスラは法人登記地をデラウェア州からテキサス州に移転し、特別取締役会委員会が新たな報酬合意の提示方法を検討してきた。今回の株式報酬はこの検討を踏まえたものと見られる。ただし、2018年案が裁判で認められれば、今回の報酬は無効になる可能性がある。本来、

・業績
・経営責任
・報酬

は連動すべき関係にある。株式報酬が経営者の長期コミットメントや企業価値向上に直結しなければ、合理性は疑われるだろう。

 テスラの2025年第2四半期決算は芳しくない。売上高は224億9600万ドル(約3兆3000億円)で前年同期比12%減。営業利益は9億2300万ドル(約1364億円)で42%減、純利益は11億7200万ドル(約1738億円)で16%減だった。主要指標はすべて前年同期を下回り、サイバーキャブやセミ・トラックの生産設備投資が純利益を圧迫している。

 一方、EV販売台数は38万4122台で前期比14%増だったが、前年同期比では13%減少した。米国や欧州ではマスク氏の政治活動に反対する抗議が続き、テスラのEV販売は伸び悩んでいる。

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