日本郵便と組んだUber、「貨客混載」事業がぶち当たる“大きすぎる壁”

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ライドシェアの空き時間を活かし、郵便物を運ぶ──。Uberは日本郵便と連携し、石川県加賀市で貨客混載の実証実験を開始。28都道府県から47都道府県への展開を年内に進める。制度の壁を超え、旅客と貨物を一体で運ぶモデルは、公共交通と物流の再定義を迫る試金石となる。

Grabに学ぶ混載モデル

送迎車(画像:写真AC)
送迎車(画像:写真AC)

 東南アジアのライドシェア市場で覇権を握るのがGrabだ。インドネシアでは地場系のGojekが独自のネットワークを築いているが、それ以外のASEAN諸国ではGrabが圧倒的な存在感を示している。

 Grabのアプリには「エクスプレス」という貨物速達サービスが組み込まれている。依頼主から届け先まで、経由地を通らずに直接配送する仕組みだ。二輪を含むライドシェア車両が都市部のメッセンジャーとして機能する。東南アジアでは一般的なサービスである。

 前述のテイラー氏が講演で言及した、加賀市での貨客混載の実証実験も同様の発想に基づいている。依頼主と届け先を直結するものではないが、1台の車両が旅客と貨物という2つの役割を担う点で共通している。

 加賀市の実証は、2025年3月にスタートした。Uber、日本郵便、加賀市観光交流機構、そして地元の加賀第一交通が連携する官民連携プロジェクトだ。旅客の配車リクエストがない時間帯に、ドライバーが日本郵政から配達業務(ゆうパック)を受託する。稼働の谷間を補い、サービスの持続可能性を高める狙いがある。

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