「救急現場で無断撮影するな」SNSで拡散する怒りの声! なぜ野次馬のスマホ撮影が救命率低下を招くのか

キーワード :
,
事故や災害の救急現場で無断撮影が増加し、救助活動の遅延や隊員の増員を招く深刻な事態となっている。2025年時点で法的対策は未整備。技術開発や教育による抑止策が急務だ。

救急現場の無断撮影問題

事故の救急現場での野次馬による無断撮影イメージ。生成AIで作成。
事故の救急現場での野次馬による無断撮影イメージ。生成AIで作成。

 災害や事故の救急現場で、野次馬による無断撮影が後を絶たない。2025年7月10日、X(旧ツイッター)上の「救急現場はコンテンツではない」とする発信が、大きな反響を呼んだ。

 スマートフォンがひとり一台普及した現在、SNSには一般市民が撮影した救急現場の動画や画像が頻繁に投稿されている。

 なかには、無断撮影を防ぐために救急隊員を増員せざるを得ないケースもある。投稿者自身も、野次馬対応のために本来の救助活動に集中できなかった現場を経験していたという。こうした対応が増えれば、他の現場への出動要員が不足し、結果的に

「全体の救命率」

が下がる恐れがある。このような事態を受け、川口市消防局など一部の自治体では、傷病者のプライバシー尊重と救助活動の円滑化のため、市民に協力を呼びかけている。

全てのコメントを見る