「走行距離課税」は本当に必要? 税収1兆円減――なぜ25年度導入議論加速? 電動化シフトが財源危機を招く
電動車の普及と燃料税収の約1兆円減少を背景に、日本の自動車税制は「走行距離課税」の導入が急務となっている。若者の72.8%がクルマ離れを自覚し、カーシェア会員は50%増。公平性と技術課題、プライバシー保護が焦点となる中、国民的議論の深化が求められている。
若者72%が自覚する車離れ

若い世代を中心にクルマ離れが進み、走行距離課税導入の議論を後押ししている。株式会社KINTOは、普通自動車免許を持つ東京都内在住のZ世代(18歳~25歳)309人と、地方(政令指定都市がない県)在住の同世代300人を対象に、「【2025年版】Z世代のクルマに対する意識比較調査」を実施した。
調査によると、東京都内では72.8%が「若者のクルマ離れを自覚」しており、地方でも46.7%が同様に認識している。その理由には、クルマの購入価格や維持費の高さ、最近の急激な物価上昇やガソリン代の高騰など経済的要因が挙げられている。
一方で、カーシェアリングは急速に拡大している。交通エコロジー・モビリティ財団の2024年3月の調査によれば、
・カーシェアリングのデポジット数:2万6797箇所(前年比17.6%増)
・貸渡車両数:6万7199台(同19.6%増)
・会員数:469万5761人(同50.0%増)
と大幅に増加している。
さらに、電動キックボードなど手軽な移動手段の普及もクルマ離れを加速させる要因のひとつだ。こうしたライフスタイルの変化により、従来の「所有」を前提とした税制では対応が難しくなっている。利用実態に応じた新たな税制の導入が求められているのだ。