転生したら「鉄道時刻表」だった件

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創刊100年、月間発行10万部超──紙の「鉄道時刻表」はなぜ今も生き残っているのか。検索全盛の時代に、重量級の冊子がなお支持される理由とは。貨物時刻表から駅弁情報まで、数字の羅列が旅情と情報を編み出す“紙のインフラ”の現在地に迫る。

自慢3「時刻表を通して旅を楽しめる」

時刻表(画像:写真AC)
時刻表(画像:写真AC)

 鉄道時刻表一族の三つ目の自慢は、時刻表の数字を追うだけで旅を楽しめる点だ。

 インターネットで簡単に移動経路や時刻が検索できる現代において、「数字だらけの時刻表で探すほうが不便」と、いぶかしがる人も多いだろう。それはそのとおりだ。鉄道時刻表は、出発や到着時刻を調べる点では、タイパの対極にあるといっていい。

 だが、吾輩たちの魅力は本来の機能以外にある。数字を追っかけて

「旅をしている妄想にふける」

これこそが鉄道時刻表の醍醐味といっていい。鉄道時刻表愛好家のなかには、指を入れるだけで狙った線区をあけられる達人もいらっしゃる。もちろん、その域にたどり着くには、それなりの時間と経験が必要となる。

 電子辞書がない時代は、英和辞典に指を入れるだけで狙った語句を引き出した達人もいた。時刻表の早びきは、辞典の早びきと比べるとアナログ時代の「無駄に洗練された無駄な特技」といえなくもないが、吾輩たちにとってはそこまで愛用されて嬉しいかぎりだ。

 家に居ながらにして旅を楽しめるという点では、実は動画サイトが鉄道時刻表一族のライバルではないかと見ている。今の前面展望映像は、走行位置や速度まで表示されるなど、かなりこってきている。

「妄想vsリアルな映像の闘い」

では、吾輩一族はちょっと不利かもしれない。

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