老朽化進む「中央道」 10年で半数が50年選手! 渋滞と工事の深刻化を読み解く
中央自動車道は開通45年以上が経過し、交通量増加で老朽化が進行。NEXCO中日本は約1.5兆円規模のリニューアル工事を実施し、渋滞緩和も図っている。利用者減少が見込まれる一方、物流貨物の大型車増加で路面負担は増加。安全維持と利用者負担の両立が課題となっている。
交通量対応の半断面施工導入

利用者にとっても、リニューアル工事で実際にどのような作業が行われているのかは関心が高いはずだ。工事内容を知ることで、リニューアル工事への理解が深まる。
主な工事は道路の床板取り替えである。路面が最も負担を受けるため、床板の交換が最重要作業となる。2015(平成27)年度の「高速道路リニューアルプロジェクト」開始当初は、全断面施工で実施された。全断面施工では、上下線のどちらかを対面通行に切り替えて工事を行うが、交通量が多い区間では大規模な渋滞が発生する欠点があった。
近年は交通状況や地形に応じて、上下線のどちらかで片側2車線以上を確保する半断面施工も導入されている。中央道のリニューアル工事も、この半断面施工が大半を占めている。
高速道路の設備のなかで特に老朽化が進みやすいのはトンネルと橋だ。トンネルや橋では床板の張り替えに加え、別の工事も行われる。主なものは、トンネルのインバート設置や覆工補強、橋の高性能床板防水施工や桁補強である。
トンネルは外部からの土砂圧力を受けるため、インバートという土砂圧力を安定させる構造物の設置と、覆工壁の補強を実施する。橋は水による老朽化が進みやすいため、防水性能の高い床板を設置し、耐久性向上のため桁補強を行う。
リニューアル工事の実施箇所を見ると、トンネルや橋が多い。トンネルや橋を走行する際は、こうした背景を理解することで、安全運転に役立つだろう。