老朽化進む「中央道」 10年で半数が50年選手! 渋滞と工事の深刻化を読み解く

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中央自動車道は開通45年以上が経過し、交通量増加で老朽化が進行。NEXCO中日本は約1.5兆円規模のリニューアル工事を実施し、渋滞緩和も図っている。利用者減少が見込まれる一方、物流貨物の大型車増加で路面負担は増加。安全維持と利用者負担の両立が課題となっている。

渋滞が招く経済損失

工事渋滞のイメージ(画像:写真AC)
工事渋滞のイメージ(画像:写真AC)

 工事期間中、どの程度の渋滞が発生するのか。韮崎IC~須玉ICのような深刻な混雑が他の区間でも起きるとすれば、無視できない問題となる。過去の渋滞データを振り返る。

 高井戸IC~八王子ICでは、毎年5月に平日夜間の集中工事が実施されている。2024年5月10日(金)19時の時点では、以下の渋滞が確認された。

・上り線:国立府中IC~府中スマートICで約4km
・下り線:首都高4号新宿線で約12km

この結果、通常は33分で走行可能な「西新宿JCT~八王子JCT」間の所要時間が、次のように大幅に延びた。

・上り線:72分
・下り線:75分

上下線ともに、通常の倍以上の時間がかかった計算となる。

 2025年に予定される松川IC~中津川IC、および土岐JCT~小牧東ICのリニューアル工事でも、ピーク時には次のような渋滞が予測されている。

・平日:約5km
・休日:約10km
・3連休・大型連休:約15~18km

この場合、通常より大幅に長い所要時間が必要になると見られる。

 渋滞による影響は幅広い。沿道住民の日常の移動に加え、物流業・観光業、さらには医療体制にも及ぶ。実際に、日本赤十字社・長野県赤十字血液センターの公式サイトでは、渋滞による医療物資の遅延リスクについても注意喚起がなされている。

 また、集中工事やリニューアル工事の影響で、多くの車両が一般道や他路線へ迂回する。その結果、周辺道路の混雑も深刻化する傾向があり、渋滞の影響範囲はきわめて広い。

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