最高気温41度! 埼玉県熊谷市はなぜ「日本一暑い街」と言われるのか?
猛暑報道の定番である熊谷市。東京から約40分の利便性と公式気象台の存在が取材を容易にし、2024年には「熊谷 暑い」の報道件数が107件に達した。数値だけでなく、地域イベントや冷却対策で暑さを魅力に変え、都市ブランドとしても注目されている。
気象データが示す猛暑増加

これはどういうことだろうか。
まず、夏の暑さは2010(平成22)年以降、各メディアが重要な話題として頻繁に取り上げるようになっている。その背景には、この頃から確実に暑さが増した事実がある。気象庁のデータによれば、東京の8月の気温平均は2010年以降2024年までに6回、29度を超えている。これ以前は1875(明治8)年の観測開始以降、1995年に一度だけ超えたにすぎない。
このデータが示すように、暑さが明らかに増し、ニュースの題材となっている。@niftyの新聞・雑誌横断検索で「猛暑」を調べると、1980年代以降データを提供する『朝日新聞』で、2009年までの記事数は1万1191件に対し、2009年以降は1万2017件に増加している。そうしたなかで、熊谷市は暑さを伝えるニュース素材として選ばれている街である。
その理由として、次の点が考えられる。
・東京から取材クルーが日帰りで訪問可能な距離にある
・熊谷地方気象台という公式コメントを発信する機関がある
・関東平野の内陸部で、地理的にわかりやすい位置にある
東京圏のメディアにとって、熊谷市は暑さを表現するうえで便利な文脈として多用されている。これに対し、他地域では状況が異なる。名古屋市を地盤とする『中日新聞』の場合、2024年の猛暑関連記事で熊谷市は2件の登場にとどまる一方、多治見市は11件に上っている(名古屋市と同市の距離は約40km)。