北陸新幹線延伸「京都人が納得できるのか」 吉村大阪府知事が今ごろ「米原ルート」を匂わせるワケ 工費3.9兆円、維新が狙う京都議席の勝算
日本維新の会代表で大阪府知事の吉村洋文は、参議院選挙の京都選挙区において北陸新幹線大阪延伸の再検討を公約に掲げる方針を示した。これは選挙結果にどのような影響を与えるのか。
党勢退潮の傾向に強い危機感

日本維新の会が小浜・京都ルート以外の検討を参院選で問おうとする背景には、以前から小浜・京都ルートに懐疑的な動きを見せていたことがある。そこで、この問題を争点とし、小浜・京都ルートに反対する人たちの支持を得ようと考えたのだろう。
京都市議会の反対決議は、日本維新の会と地域政党の京都党、国民民主党の市議で構成する維新・京都・国民市議団が共産市議団などと共同提案した。日本維新の会国会議員団は2024年、教育無償化を実現する会と共同で米原ルートへの変更を求める提言書を政府に提出している。
教育無償化を実現する会はその後、所属5議員中、4議員が日本維新の会に合流、代表を務めていた前原誠司氏が日本維新の会の代表代行に就任した。前原氏は京都市左京区、東山区、山科区で構成する衆議院京都2区選出。今回の参院選では吉村知事とともに選挙戦全体を仕切る立場だ。
前回2022年の参院選で日本維新の会は野党で立憲民主党に次ぐ12議席を獲得し、自公政権批判票の受け皿になった。しかし、今回は斎藤元彦兵庫県知事、大阪府岸和田市の永野耕平前市長ら維新系首長の不祥事が各地で相次いだほか、大阪・関西万博のトラブルで支持者の維新離れが続いている。
22日投開票の東京都議選では立候補した現職含む6人全員が落選した。時事通信社の6月世論調査では政党支持率が前月比0.7ポイント減の1.6%に落ち込み、全政党中6位に低迷している。
執行部内には現状への強い危機感がある。京都選挙区は2022年に自民、立憲民主両党の候補と接戦を演じ、次点となった。地元選出の前原氏を代表代行に迎えたなか、府民の関心が高い北陸新幹線延伸を争点にして初の議席を確保し、悪い流れを断ち切りたいという思いも見え隠れする。