交通事故が23%減? 後付け「ブラインドスポットモニター」が中古車市場を変える根本理由
接触事故の約1万件に上る現実を背景に、死角を見張る「ブラインドスポットモニター(BSM)」が後付け可能に。高齢ドライバーや中古車ユーザーの需要も取り込み、安全装備の民主化が進む。AI連携やLiDAR搭載も視野に、次世代運転支援のカギを握る技術へと進化している。
仕組みと具体的な効果

BSMは、リアバンパー内部などにレーダーセンサーを設置し、斜め後方や隣の車線の車両を検知する仕組みである。たとえばトヨタの「ノア」では、隣の車線の最大約60m後方までモニターでき、急接近する車両も検知できる。車両を検知すると、ドアミラー内のインジケーターが点灯し、ウインカー操作時には点滅して注意を促す。
マツダのBSMでは、時速約15km以上で走行中にリアバンパーのセンサーが側方や後方から接近する車両を検知する。状況に応じて、ドアミラーのインジケーターを点灯させたり、警報音でドライバーに注意を促したりする。メーカーによっては、ハンドルに振動や反力を与えて、車線変更をやめるよう促すモデルもある。
BSMの効果は、事故統計にも表れている。米国の道路安全保険協会(IIHS)が2017年に発表した調査では、BSMを搭載した車では車線変更時の接触事故が約14%減少した。負傷事故に限れば、23%の減少が確認されている。
BSMは、夜間や悪天候、トンネル内など視界が悪い状況でも一定の効果を発揮する。ただし、センサーの性能や環境条件によっては、検知能力が下がる場合もある。すべての車両や障害物を検知できるわけではなく、あくまで運転支援システムにすぎない。
実際に、雨や雪、センサーの汚れなどで正常に作動しないこともある。そのため、ドライバーには常に周囲を確認する責任がある。BSMに頼りすぎることは避けるべきであり、あくまで「補助」として活用すべき装備である。