日野×三菱ふそう統合の裏に「トヨタの損切り」? 弱者連合か、それとも再生の機会か――国内市場の明暗を読み解く

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国内シェア45.6%、1500億円の工場売却――日野と三菱ふそうの統合は、守勢に転じた商用車業界の現実を映す。背景にあるのは、電動化・自動運転・水素といった革新領域への対応に向けた「時間の再設計」への挑戦だ。

統合が意味するもの

日野自動車のロゴ(画像:時事)
日野自動車のロゴ(画像:時事)

 日野自動車、トヨタ自動車、ダイムラートラック、三菱ふそうトラック・バスの4社は2025年6月10日、三菱ふそうと日野の統合に関する最終合意を締結したと発表した。

 4社は新たに持株会社を設立し、三菱ふそうと日野を100%子会社とする。持株会社の株式は、ダイムラートラックとトヨタがそれぞれ25%を保有する見通しだ。

 新会社の最高経営責任者(CEO)には、三菱ふそうの代表取締役社長であるカール・デッペン氏が就任予定。2026年4月の事業開始と、東京証券取引所プライム市場への上場を目指す。

 今回の合意により、三菱ふそうと日野は対等な立場で統合される。商用車の開発、調達、生産で連携し、競争力を高める方針だ。

 2025年4月には、複数のメディアが最終合意に向けた調整の動きを報じていた。準備を経て、いよいよ本格的な統合フェーズに入る。

 本稿では、なぜ両社がこのタイミングで統合に至ったのか、その背景と意義を検証していく。

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