なぜEVは「日本で嫌われる」のか? 充電インフラ・航続距離だけじゃない「アンチ」の根深さ! 語られない不安の正体とは
日本の新車販売に占めるEV比率はわずか約2%。普及が進まない背景には、価格やインフラの課題だけでなく、産業構造の硬直性やエネルギー政策の矛盾、さらには技術覇権を巡るナショナリズムまでが絡んでいる。産業と社会の深層に根ざす「EV忌避」の実態を検証する。
家計の1割を占める負担
自動車の維持費には
・税金
・保険
・駐車場代
・ガソリン代
などが含まれる。車種による差はあるが、一世帯あたりの年間負担は約30万~40万円に上る。日本の平均年収から見ると、自動車関連費用は家計支出の約1割を占めている。家計負担が大きいため、日本の消費者は自動車の耐久性やリセールバリュー(再販価値)を重視し、ブランド価値へのこだわりが強い。
また、新しい技術に対しては慎重な消費心理が働きやすい。これまでにない技術の導入に対しては一種の抵抗感があり、アーリーアダプター(新しい製品や技術をいち早く取り入れる消費者層)の反応を経て徐々に浸透する傾向がある。
EVに関しても同様だ。バッテリー寿命への不安が根強く、リセールバリューに対する懸念も拭えない。EV購入補助金といったインセンティブも効果が限定的で、消費者のEV購入決断には至っていない現状である。