「自転車月間」って本当に意味あるの? 毎年5月に開催も「事故7.2万件」、“青切符”では届かない教育不在の現実
法改正で厳罰化が進む一方、事故件数は2023年に7万件超。免許制のない自転車こそ“学びの場”が鍵を握る──全国で展開される啓発イベント「自転車月間」の実効性と限界を問う。
子どもも学ぶ安全推進の現場

結論からいえば、自転車月間は決して無意味ではない。多くのイベントが自転車の普及に加え、安全な利用に関する内容を含んでいるからだ。
サイクルドリームフェスタでは、警視庁交通総務課と連携した自転車交通安全教室を実施している。子ども向けの乗り方教室や試乗コーナー、自転車安全シミュレーター体験も用意されている。楽しみながら安全を学べるカリキュラムが提供されているのだ。
次に、警察庁が発表した「令和6年版警察白書」の「自転車関連事故件数の推移」を見てみよう。自転車関連事故は10年前と比べて大幅に減少した。しかし2023年は7万2339件と前年より2354件増加した。全交通事故に占める自転車事故の割合は23.5%に達し、10年前の19.0%から4.5ポイント増加している。この数字は自転車関連の安全対策が急務であることを示している。
この状況を改善するために道路交通法は改正された。しかし、それだけで安全対策が万全になるわけではない。法律の内容を周知し、運転者に遵守を促すことが不可欠だ。地道な啓発活動として自転車月間の取り組みが必要である。
さらに重要なのは、安全対策が自転車月間に限られていない点だ。年間を通じた多角的な施策も同時に進められている。