「自転車月間」って本当に意味あるの? 毎年5月に開催も「事故7.2万件」、“青切符”では届かない教育不在の現実

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法改正で厳罰化が進む一方、事故件数は2023年に7万件超。免許制のない自転車こそ“学びの場”が鍵を握る──全国で展開される啓発イベント「自転車月間」の実効性と限界を問う。

安全に欠かせない教育を実施

自転車安全教育を受ける女の子の様子(画像:ブリヂストン)
自転車安全教育を受ける女の子の様子(画像:ブリヂストン)

 自転車の安全利用を促す自転車月間は重要な取り組みである。しかし、その効果が自転車運転者、とりわけ違反を繰り返す層に届かなければ意味をなさない。自動車とは異なり、免許制がない自転車ではなおさらだ。

 自動車運転には免許取得が必須であり、教習所で交通ルールを学ぶ必要がある。これに対し、自転車利用者にも同様の教育が必要である。しかし、自転車には自動車のような教育制度が存在しない。このため、自転車月間のような学びの場が極めて重要になる。

 道路交通法の改正は、違反への厳罰化だけでなく教育の強化も含んでいる。一定の違反を繰り返す自転車運転者には、自転車運転者講習の受講が義務付けられた。

 単純なルールの遵守は誰かに教われば済む話かもしれない。しかし、

「危険運転がどのような悲惨な事故に繋がるか」

を体験し、深い知識を得る機会は自転車月間などのイベントならではのメリットだ。

 自転車の安全利用促進の啓発活動は即効性に乏しく、意味がないと誤解されやすい。しかし、多くの人に安全利用を促すうえで不可欠な取り組みである。自転車月間もその一環として認知度を高め、参加イベントを増やせば、自転車事故件数の減少に繋がるだろう。

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